虐待について 私たちにできる支えかた
- 実希 宮田
- 2020年6月27日
- 読了時間: 5分
更新日:2020年6月27日
虐待、この言葉を聞くと心が痛みますよね。
そして解決に導くためには社会システムの再構築、子育てに対する男女の認識…
とっても大きな課題に感じますが
まず「私」だったら
「日々の周産期医療者としての関わり」で
何が出来るでしょうか? そんな一助になれば…。
この頃虐待のニュースをよく耳にし、とっても心苦しくなります。
同じように感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?
今日は
【虐待にどう向き合い、自分に何ができるか?】
を考えるときの、材料のほんのひとつにしていただけたら〜と思い、綴っていきますね。

「虐待」 ときいて、皆さんはどんなことを思い浮かべますか?
・どうしてそんな、心無いことを…
・私も産後、虐待まではいかないものの、これがエスカレートしたらそうなったのかも?!
・何はともあれ、お母さんは子どもを守るべきもの。自分の気持ちに振り回されてはダメ。
など… でしょうか。
虐待、と一言にいっても、そのケースそれぞれ。
そして当たり前ですが、お一人おひとりその時の状況も、心情も、全く違ったものがあります。
これは
画一的な方法論では根本解決へは導けないということだと思います。
その中で、私が実際に相談を受けた
《 子どもは本当に可愛くて大好きなのに…
寝不足だったり、夜中もお世話をしたり、自分もボロボロで…
そんな中だと、つい、イラッときて、当たってしまいそう…》
という産後ママ。
もしかしたら皆さんも、こんなママに出会ったことがあるのではないでしょうか?
こんな時、皆さんならどのように関わり、どんなふうにしますか?^_^
私はこんなとき…
この続きは、今日の最後に書きました^_^
さて、話は変わりますが、
【 家、ついて行ってイイですか? 】
という番組を知っていますか 笑
「タクシー代を出すので、お宅について行っていいですか?」
と言って、その場で出会った人に突如声を掛け、番組スタッフがお宅にお邪魔し、お話をきいたりする という番組で、夫が好きでよく見ています 笑
この番組でお宅に伺ってみると、そのお宅がゴミ屋敷だったりするのですが、そこの会話の中で、
ゴミ屋敷になってしまったキッカケとなる出来事、その時の気持ちの変化、想いなどを語り、心なしか出演されたご本人も、新たに心の整理が出来たような表情を感じます。
この番組を見るたびに私は、番組スタッフの
【 ラポール形成スキル 】
に凄いなぁ〜と感心します。
例えばこんな場面で
ゴミ屋敷を頭ごなしに否定したり、片付け方法を指導したり、健康に良くないとか…
最初にそんなスタンスで関わり始めたら
ゴミ屋敷の背景、心の状態、家族との関係
こんな深い話をしてくれるでしょうか??笑
当たり前かも知れませんが、話さないでしょうし、
番組が成り立たないと思います 苦笑
これは、さまざまなラポール形成の要素もあるでしょうし
【 承認 】
をしっかりすることが出来ているからだろうなぁと思います。
人は本当に価値観は様々ですよね!
「もし自分がその立場だったら、同じように思うかも知れないな」
というのが、【 共感 】 です。
日々多くの人と関わっている皆さんは、
「同じ立場になったとしても、自分には理解は出来ない」と感じる価値観もたくさんありますよね。
こんな時でも
「そうなんですね、そう考えてるんですね!」
としっかり受け止めるのが 【 承認 】です。
この【 承認 】が出来ていなければ
コーチングは成り立たないと言われています。
「どんな自分でも、受け止めて貰える」
と思えないと、人は多くを、ましてや本音や深い部分は語ってくれないですよね^_^
私は、「ついイラッときて、当たってしまいそう…」と言ったママへ…
どんなことでも
たとえ周囲から「母親失格」と言われそうな事でも
どんな状況も、想いも、表出できる、表出してもいい
《安全な空間》
をつくろうと思い取り組みました。
出来ていない部分を指導する
母親としてこうやっていきましょうと指導する
きっとそんなことは言われなくても十分頭では分かっていることも多いですよね^_^
分かっていても気持ちが限界、爆発する
そんな感じの時もあるかも知れません。
まずは、ママ自身が元気になること
人の「心と身体の状態」を「ステイト」と言いますが
ステイトは、【 ミラーニューロン 】というもので、周囲に伝播していきます!
ママの状態は、赤ちゃんにもしっかり伝播します!
助産師さんは感じてらっしゃる方も多いかも知れませんが
ママが緊張し、焦って抱っこしていても赤ちゃんは泣き止まず
リラックスして穏やかに抱っこすると赤ちゃんも安心して泣き止む…
抱いている手の緊張感、またはリラックス感
抱っこで揺らす焦りのテンポ、またはゆったりした落ち着いたテンポ…
ママの状態を五感でしっかり感じ取っていますよね^_^
ママが
「在るべき姿」に気持ちを押し込め
自分が我慢し、頑張る
ここから抜け出し
【 本当はどんなふうにしたい?! 】
どんな身体と心の状態?
子どもとどんな日々を送りたい?
こんなふうに問いかけていくと
そのための方法はいっぱい出てきます^_^
承認してもらえる安全な場で
【 本当は、どんなふうにしていきたいですか〜? ^_^】
と語りかけていく。
これだけで、気持ちが大きく変化することが感じられますよ^_^
明日、ママ達にどんな言葉掛けが出来そうですか?^_^
♯コーチング ♯周産期虐待予防 ♯助産スキル
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